偏光レンズとは?一般サングラスとの違いを分かりやすく解説!

更新日時:2022年9月4日 / 公開日時:2020年5月1日公開

日差しが強いシーズンにサングラスをかけることは一般的ですが、サングラスには様々な種類のレンズがあります。
今回はその中のひとつである「偏光レンズ」について紹介します。「偏光レンズ」は日常生活の中で快適に物を見るために、
余分な光をカットしてくれる優れたレンズなのです。では通常のサングラスとはどのように違うのか、
偏光レンズの仕組みと働きについて紹介しましょう。

偏光レンズについて詳しく解説

偏光レンズとは何?

まずは一般的なサングラスと「偏光レンズ」の違いについて説明します。
日本の夏のように光があまりにも強すぎると、運転中などは路面やフロントガラスの照り返し(ギラつき)がとても眩しくなります。
ギラつきを抑えるためにはサングラスをかける必要がありますが、一般的なサングラスの場合はレンズカラーの濃度を大きく上げる必要が出てきます。
その結果、逆に可視光線透過率は低下してしまい、非常にものが見えづらいサングラスになってしまいます。

偏光レンズは、このようなサングラスの弱点をカバーするために生まれました。
偏光レンズは特殊な構造により、レンズカラーの濃度を必要以上に上げることなく余分な光だけがカットされて、必要な可視光線はそのまま透過します。

しかも紫外線のように、目にストレスやダメージを与える光もカットできるため、目の健康を保つ上でも非常に優れたレンズなのです。

偏光レンズの仕組み

偏光レンズは「偏光膜」というフィルターを、2枚のレンズでサンドした構造をしています。ここからは、この偏光膜がどのように余分な光をカットするのか、その仕組みを分かりやすく解説します。

偏光膜の働きを簡単に説明すると、自分が見たい対象物から直線的に入ってくる光、つまり一方向から入ってくる光だけを通すことです。そのため、乱反射により斜め方向から入ってくる光は偏光膜によって遮られ、進むことができません。

日常生活の中では、自然に入ってくる光だけでなく、路面やビルのガラス等に反射した「反射光」も目に入ってきます。反射光は、ほとんどが乱反射して斜めから目に飛び込んできます。偏光レンズは入射する光の性質を利用して、反射光をカットして必要な可視光線だけを透過させるので、非常にクリアな視界を確保できるのです。

一般的なサングラスはすべての光の透過率を下げるため、レンズカラーを濃くすると対象物を見づらくしてしまいますが、偏光レンズではその心配はまったくありません。

偏光レンズの種類

偏光レンズには、既製品と度付きレンズ、クリップタイプなど、用途に合わせていくつかの種類があります。

クリップタイプは、現在使っているメガネの上からカバーする仕組みの偏光レンズです。度付きレンズは、サングラスと視力矯正を1本のメガネで両立できます。手軽で安価に手に入るのは既製品のサングラスですが、自分の目の状態や用途に合わせて最適なサングラスを求める場合には、メガネ店で視力を測定して度付きレンズの作成をおすすめします。

また、偏光レンズと似た名前の「調光レンズ」という紫外線に当たると色が変わるタイプのサングラスもあります。

「偏光レンズ」と「調光レンズ」は混同されがちですが、全く別の機能を持つレンズです。「偏光レンズと調光レンズの違いがよく分からない」という方も多いと思いますので、さらに詳しく知りたい方はこちらのコラムをご参考ください。

偏光レンズを使うメリット

偏光レンズのサングラスを装用することで「釣りをするときの水面」「運転中の道路や対向車」「ゴルフをするときの芝
ウィンタースポーツの雪面」など、様々なシーンでのギラつきや照り返しをカットできます。
視界がクリアになるだけでなく、目の負担を軽減することもできますので目が疲れにくくなります。
他にもキャンプなどのレジャーシーン全般で活躍するレンズと言えます。

また、スポーツやレジャーシーン以外の日常生活の中でも、あらゆる角度から反射光は目に飛び込んできます。特に都市部では周囲のガラスやアスファルト、ビルなどの建物そのもの、道路を走る車などからの反射光が、複雑な乱反射を繰り返しながら目に届きます。
偏光レンズでこうした反射光をカットすれば、明るさはそのままにクリアな視界を確保できます。

偏光レンズ使用時の注意点

偏光レンズにとっての弱点は熱と水です。レンズと偏光膜の多層構造になっているため、高温を加えると構造自体にズレが生じてしまう可能性があります。また、水中に長時間浸けてしまうと、偏光膜に水分が浸透して変形する場合があります。
こうした弱点は、普通のメガネと同じように丁寧に扱えば問題はありません。

アウトドアには偏光サングラスが大活躍!

今まであまり偏光レンズについて知らなかった方は、「特殊な用途に使うレンズ」というイメージを持っていたかもしれません。しかし実際に偏光レンズを使ってみると、邪魔な光のない自然でクリアな視界が広がります。反射光によるストレスが減り、目が疲れなくなるという効果も得られます。

特に、スポーツや釣りなど屋外でのレジャー、キャンプ、日差しが強いビーチ、ドライブのようなアウトドアでは、偏光サングラスが活躍します。もちろん、日常生活で照り返しやギラつきにストレスを感じる人にもおすすめです。今までの景色とは大きく違ったクリアな世界を体験できるかもしれません。

メガネストアーでも偏光レンズを取り扱いしています。度付きの偏光サングラスを作成することもできますので、偏光サングラスを使いたくなった方はぜひお近くのメガネストアーまでお問合せ下さい。